沖縄総合事務局はこのほど、11月に着工する首里城の正殿復元工事に向け、正殿地下に広がる遺構を覆う保護作業に着手した。世界遺産に登録されている遺構は、正殿が完成する2026年以降に再び一般公開する。
正殿着工を前に、跡地周辺には作業場となる「素屋根」の設置が進められており、遺構に支障が出ないよう砂、発泡スチロール、保護板の3重構造で覆って保護する。3日、報道陣向けに作業の様子を公開した。8月中の完了を目指す。
正殿完成までの期間は、首里城公園内の世誇殿(よほこりでん)にある大型ディスプレーやタッチパネルで遺構の3次元データを見ることができる。国営沖縄記念公園事務所首里出張所の與那嶺盛明建設監督官は「遺構に関する詳しい解説もある。正殿の復興過程と合わせて見学してほしい」と語った。
(当銘千絵)