必ず子どもの意向を聞く、里親支援制度の導入…調査委、六つの改善策を提案【提言一覧】


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 里親委託解除に関する調査委員会は、児童相談所の機能不全を指摘した一方、里親制度を改善していくため、子どもの気持ちだけでなく、里親の声も聞いてその権利を尊重する「里親アドボカシー」の導入など、六つの改善策を提言した。

 提言では、子どもの気持ちを「聞き置くのではなく聞いて動く(諦めさせない)」という原点を維持し、本庁や児童相談所の職員が多様な専門的知見を取り入れる必要性を説いた。そのために医療や保健、福祉、法律の見立てを取り入れる環境を整備し、個人だけに任せずに組織全体で支える体制の構築を掲げた。

 里親委託解除に関する調査委員会の中間報告発表後、記者の質問に答える鈴木秀洋委員長=10日、県庁(大城直也撮影)

 里親里子に関する経過記録についても、事実の記載だけでなく多様な意見や分析を記すことで客観的に議論できるため、調査委の鈴木秀洋委員長は「全国的にもあまり論点になってないが非常に重要な視点」と指摘した。

 里親と実親の関係性については、他県では児相が間に入って双方が子どもを支える事例があるため、「沖縄も目指してはどうか」と提案。児相と里親の関係を「協働伴走型」にするため、里親の不満や不安の声を聞く広聴制度の創設や、里親の声を聞いて権利を守る「里親アドボカシー」の導入も掲げた。

(嘉陽拓也)