玉城知事、里親・児相双方の支援強化に言及「児童のことを第一に」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
定例会見を開く玉城デニー知事=10日、県庁

 里親委託解除事案に関する調査委員会の中間報告を巡り、玉城デニー知事は10日の定例記者会見で、「子どもや里親の声を聞くアドボカシーの観点を重視する仕組みや、制度の導入も検討する必要があると考えている」と述べた。

 アドボカシーは擁護、支持を意味し、最近は子どもの意見を聞き、権利を擁護する「子どもアドボカシー」の重要性が指摘される。今回の里親委託解除の問題を受け、県内の里親有志が9日に玉城知事に提出した要請文でも、「子どものアドボカシーを保障する場がない」と指摘。包括的に機能する仕組みが必要だと求めていた。

 玉城知事は、児童が実親と対面で面会したことや、元里親とオンラインで交流したことも明らかにし「児童のことを第一に考え、支える新たな体制をつくっていく」と強調。児相職員に対しては「日夜、懸命に努力を続けている。現場での業務が多忙で、困難な事例があることなどについても理解し、支えていく体制を取っていきたい」と述べた。

(前森智香子)