クロツラヘラサギが阿嘉島に飛来 希少な渡り鳥「まさかこの島で見られるとは」


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羽を休めるクロツラヘラサギ=4日、座間味村の阿嘉島

 【阿嘉島=座間味】阿嘉島でシーカヤックガイド業のアースシップケラマを営む松尾伸二さん(44)が4日夕方、島内でクロツラヘラサギ1羽を確認した。松尾さんは車で仕事の移動中、道端にある草地で、体の大きな顔の黒い鳥がいるのを見つけた。よく見て特徴を確かめ、クロツラヘラサギであることを確信したという。

 クロツラヘラサギの繁殖地は朝鮮半島と中国東沿岸部の離島という限られた場所で、世界的にも希少な鳥類である。

 定期的にクロツラヘラサギが飛来する漫湖水鳥湿地センターに問い合わせたところ、同湿地でも数羽が確認されている。ほとんどは繁殖地に向かうようだが、毎年数羽が越夏するらしい。

 発見した松尾さんは「本島の湿地で見たことはあるが、まさかこの島にいるとは思わなかった。珍しい鳥が見られてとても良かった」と満足そうだった。

(村石健一通信員)