狙われる沖縄の生き物たち…ネット出品、生態系に影響、細菌感染も 識者「持ち出し防止策を」


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 両生類の分類、進化に詳しい琉球大の富永篤准教授によると、世界自然遺産登録なども相まって、沖縄の野生動植物への興味や関心は、国内外を問わず高まっている。  >>関連記事>>希少種のイボイモリをネットオークションに出品 種の保存法違反容疑で男性を摘発

 一方で、ネットオークションなどでは、希少種と指定された動植物のほか、規制から漏れた県内在来生物の出品も目に付くという。安易に採集した生物を別の環境下に移動させることで、生息地にはもともとなかった病気や細菌の感染が広がる恐れがあり、生態系の破壊につながりかねないと指摘する。

 富永准教授はネットオークションなどでの野生生物の取り扱いについて「違法な採取や取引を監視する仕組み、県外、国外への持ち出しを防ぐための水際対策が求められる。身近な生物をはじめ、希少な野生動植物に触れる際は、節度ある扱いをした上で、存分に自然観察を楽しんでほしい」と話す。
 (高辻浩之)


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