住民の声をアプリで届ける 「パブコメ」分かりやすく 意見集約し行政計画に反映 南風原


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南風原町のパブリックコメントについて周知し、意見を募るためのアプリを作成した玉城陽平さん=7日、南風原町宮城

 【南風原】沖縄県南風原町が行政計画に町民の声を反映させるためのパブリックコメントを募集している。締め切りは24日午後5時。一人でも多くの住民が意見を出せるように、町宮城の塾講師、玉城陽平さん(30)がアプリ「南風原パブコメプロジェクト」を作った。パブコメについて分かりやすく説明し、意見の集約もする。玉城さんは「行政計画は生活に関わる重要なものだ。ぜひアプリをのぞいてほしい」と呼び掛けた。

 10年単位で町の将来像や目標を策定する「第5次南風原町総合計画」。同計画は町政運営の最上位に位置付けられ、まちづくりの指針となる重要なものだ。その中に5年に一度見直す「基本計画」がある。今年がその見直しの年だ。総合計画後期5年間の2022~26年の教育や福祉、産業など六つのまちづくり目標と、行財政計画について町は意見を募っている。

 町は多様な意見を収集しようと住民会議などを開催した。玉城さんはパブコメの認知度がまだまだ低く、多くの住民に浸透していない現状に危機感を覚えたという。誰もが意見しやすいアプリにするため「パブコメって何?」「どんなコメントをする?」などのページを設け、疑問を解消できるようにした。住民が関心のある分野ごとにコメントしやすい内容になっている。17日をめどに、アプリでコメントを集約できるよう整備を進めている。

 町内の在住者か、住所がなくても町内で働いたり学んだりしている人なら、年齢を問わず誰でもコメントできる。集まった意見は玉城さんが集約し、締め切りまでに町に提出する。

 玉城さんは「分かりやすく、より見やすく、住民参加しやすいようにアプリを作った」と語り、まちづくりに多くの意見が集まることを願っている。アプリ「南風原パブコメプロジェクト」はhttps://cool-songs-6832.glideapp.io/から閲覧できる。
 (照屋大哲)