【粟国】沖縄県粟国村の教育長が約2年10カ月不在となっている問題で、村議会(定数7、山城雅雄議長)は15日、6月定例会本会議を開き、元村職員を教育長に任命する人事案を審議した。賛成と反対が3人ずつの同数となり、議長裁決で否決した。教育長人事案の否決は前教育長の退任後、5回目。
人事案に反対した村議らは取材に対し、元職員が村営フェリー収益の消費税未払いがあった当時の担当課長として処分を受けていることを理由に挙げた。山城議長は「反対討論に納得し、否決した」と話した。
賛成した村議は「教育長不在では教育委員会の職務を十分に果たすことは難しい」などと賛成の理由を説明した。
提案した高良修一村長は「処分を受けた職員は今後の道を絶たれることになるのか。引責で処分は受けたが、能力を評価している。否決は残念だ」と話した。
(伊佐尚記)