貧困や基地で持論を展開 2氏の対決、聴衆見守る 参院選討論会


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立候補予定者公開討論会で、伊波洋一さんと古謝玄太さんの訴えに耳を傾ける聴衆=16日午後7時43分、那覇市泉崎の琉球新報ホール(小川昌宏撮影)

 参院選沖縄選挙区に立候補を予定する現職の伊波洋一さん(70)=無所属=と新人の古謝玄太さん(38)=自民公認、公明推薦=は16日、那覇市の琉球新報ホールで公開討論会に臨み、それぞれが冷静な口調で持論を展開した。政治的立場や政策について鋭い質問を投げ合い、静かな熱戦となった。来場者は、選挙戦で最初の直接対決を真剣な表情で見守った。

 会場からは子どもの貧困や介護問題、人材育成など多彩な質問が出た。米軍ヘリ墜落事故や小学校への部品落下事故があった宜野湾市の参加者からは「子どもが安心安全に学校に通うにはどうしたらいいのか」と、切実な質問があった。伊波さんと古謝さんは、それぞれの質問を受け止め、解決に向けた自身の考えを語った。

 討論を会場で聞いた船越暁さん(69)=那覇市、自営業=は「基地問題から貧困問題まで、多くの考えを聞くことができた。政策の違いがはっきり出ていて参考になった」と話した。

 立候補予定者の考えを直接聞くのは初めてという30代女性=那覇市、自営業=は「それぞれの人となりが分かった。情熱や温度が伝わってきた」と振り返った。
 (稲福政俊、金盛文香)