公共完工最高1254億円 20年度県内特A 総売上高は3950億 大型工事が増加


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 東京商工リサーチ沖縄支店は20日、県内特A業者の2020年度(2020年9月~21年8月期)公共工事の完工高ランキングを発表した。

 対象107社の公共完工高総額は前回集計(18年9月~19年8月期)比で176億3900万円(16.4%)増の1254億8200万円となった。民間工事を含む総売上高は同112億9200万円(2.9%)増の3950億8100万円だった。大型工事の増加と建築単価の拡大基調があり、総売上高、完工高が過去最高を更新した。

 調査は2年に一度、県指名ランクが最上級となる特Aの建築、土木工事業者を対象に集計している。

 公共工事の総受注件数は895件で、前回集計の773件から122件(15.8%)増加した。総売上高に占める公共完工高の割合は総計で31.8%となり、前回調査の28.1%を3.7ポイント上回った。

 対象企業が受注した公共工事にシュワブ埋立、名護東道路、赤嶺トンネルなどの大型工事と、県企業局の離島地区水道、県や国の港湾整備、市町村の新庁舎と拠点施設建設などがあった。

 東京商工リサーチ沖縄支店は「建築単価の拡大基調もあって、防衛局と市町村分の出来高が過去最高となり、総売上高と完工高が過去最高を更新した」と分析している。

 公共完工高のトップは大米建設の145億600万円、次いで国場組の119億2600万円、屋部土建の91億5500万円。

 総売上高トップは国場組の295億2400万円、次いで大米建設の224億8900万円、沖電工の212億4200万円だった。

 公共工事の発注別では、県が273件の321億7000万円、市町村は345件の360億3800万円、沖縄総合事務局は101件の215億円、沖縄防衛局は69件の309億2500万円、その他は101件の47億7800万円だった。 (玉城江梨子)