全九州高校体育大会は20日、各地で行われ、テニスの女子団体決勝で沖縄尚学が2ー1で第一薬大付(福岡)を破り、7年ぶり2度目の頂点をつかんだ。第1シングルスの水口由貴が敗れたが、第2シングルスの堀江菜実は勝利。最後はダブルスの新城英万・清水真央が粘り勝ちした。女子ダブルスの堀江・友寄愛加理は7―9で第一薬大付のペアに敗れ、準優勝だった。男子団体3位決定戦に臨んだ沖縄尚学は鳳凰(鹿児島)に1―2で敗れ4位だった。自転車の個人ロードレース決勝は、男子の新垣快琉(北中城)が8位、女子は池原杏(同)が7位に入った。
女子団体の決勝。沖縄尚学の相手は第一薬大付(福岡)だった。昨年の全国総体準々決勝でも対戦し、4強入りを阻まれた。シングルスで一つずつ取り合い、勝負はダブルスの新城英万・清水真央に託された。梅雨明けの日差しが照りつけるコートで、4時間にも及ぶ激戦を展開した。
第1セットを先取したが、第2セットはリードする展開から5―5と追い付かれ、最後は逆転された。清水は「途中からびびってしまった」とミスが相次ぎ、次第にプレーに迷いが生じた。しかし、最終セットは4―3から連続ポイントで2ゲームを奪い押し切った。
新城は後方からストロークを打ち込みラリーを展開。清水は「監督のアドバイスや仲間の応援を受けて思い切ってやるしかない」と吹っ切れ、ネット際で甘いボールを打ち込む積極プレーが光った。
シングルスの堀江菜実は第2セットで一時追い上げられたが、終盤の連続得点で引き離して勝利を手にした。水口由貴は第1セットで圧倒されたものの、第2セットは巻き返しを図るなど、1年生ながら積極プレーを貫いた。
清水と新城は「精神面で大きく成長できた。ミスがあっても互いに支え合うことができた」と声をそろえる。昨夏は敗れた強敵に雪辱を果たし、充実感を漂わせた。
(大城三太)