「ウチナージャズ」凝縮の1枚 復帰50年で記念CD 30人以上が参加 劇場収録でライブ感


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 ベテランから若手まで、沖縄の著名なジャズ奏者30人以上が参加する「ウチナー・ジャズ・オールスターズ」は、沖縄の日本復帰50年を記念したアルバムCD「ウチナー・ジャズ・ゴーズ・オン」(リスペクトレコード)を22日発売した。プロデューサーを務めた真栄里英樹は「復帰50年の境目に沖縄の『ウチナージャズ』を残したかった。語り継がれていくアルバムにしたかった」と振り返る。

 アルバムCDは真栄里が率いるビックバンドを中心に、アラン・カヒーペ参加のカルテット、上原昌栄、テリー重田、屋良朝秋のカルテット、宮里政雄、西川勲、安富祖貴子ら沖縄ジャズ界のスターが集った。

 真栄里は表題曲「ウチナー・ジャズ・ゴーズ・オン」の作編曲を担当した。「あまり難しく考えずに思い浮かんだメロディーをそのまま落とし込んでみた。琉球音階も少し入れてみたり。朗らかに前に進んでいくというイメージを伝えられるのかなという気持ちだった」と語る。「月桃」(海勢頭豊作詞・作曲、真栄里編曲)はボーカルの安富祖が参加した。「月桃は6番までの歌詞に意味がある。貴子さんの包容力のある歌声で、自分自身の中に歌詞を入れて歌っていただけたのは素晴らしかった」と力を込める。

 那覇文化芸術劇場なはーと小劇場の舞台上で演奏し、ライブ感のある音源を収録した。「コロナ下で人と一緒に演奏する機会が少なくなる中、そばで息づかいを感じながら収録できたのは言葉にできないものがあった。素晴らしい経験をさせてもらえた。その空気感をぜひ聴いてもらいたい」と語った。
 (田中芳)

 CDは全15曲を収録。税込み3300円。全28ページの解説、歌詞付きのブックレット付き。

 スペシャル・コンサートが7月30日午後7時から、沖縄市のミュージックタウン音市場で行われる。入場チケットは全席自由一般前売り3500円、高校生以下前売り1500円(当日各500円増し、別途ドリンク代)。ライブ配信チケットは2000円。

 問い合わせはミュージックタウン音市場(電話)098(932)1949。

「ウチナー・ジャズ・ゴーズ・オン」のジャケット
CDの発売とコンサートのPRをする真栄里英樹=2日、那覇市の琉球新報社(喜瀬守昭撮影)