第26回参院選は25日、公示後初の週末を迎えた。沖縄選挙区で激戦を繰り広げる伊波洋一さん(70)と古謝玄太さん(38)は各地で精力的に支持を訴えた。伊波さんは先島で遊説活動を展開し、古謝さんは自民の大物議員らと本島内を回った。強い日差しが照り付ける中、汗を拭いつつ、人垣を縫って移動し、親子連れや支持者らの話に耳を傾ける場面もあった。7月10日の投開票に向け、県内各地を奔走した。
伊波洋一さんは朝から石垣市内の各地で、マイクを握った。沿道の市民に手を振りながら「石垣島の産業を発展させるという思いで、国政に臨む」と訴えた。
市内で計画が進む陸上自衛隊の配備は、敵の攻撃目標になると強調。「政府が中国との外交を閉ざしているような現状を変えさせる」と訴えた。支持者から「憲法を守って」と声を掛けられると、グータッチで応じた。
夕方には宮古島市に入り、市政与党市議団7人と共に市平良で街頭演説に立った。「新型コロナの影響で落ち込んだ観光産業の回復に取り組む」と力強く訴え、集まった支持者らは拍手で応えた。
古謝玄太さんは菅義偉前首相と共に中北部で遊説した。一緒に支持者とグータッチをしたり、写真を撮ったりした。「『沖縄は最高やっさー』と言ってもらえる未来をつくる」と力を込めた。
菅氏は、総務官僚時代の古謝さんが首相を補佐する内閣官房に出向していた際、「沖縄の振興策に一生懸命取り組んでいた」と紹介した。
古謝さんは「(当時の)菅官房長官の下、各省庁の取りまとめ役を担当し、どうしたら沖縄の未来につながるかを必死に考えた。この時、政治の力は大きいと実感した」と振り返り、経験や実行力を生かし「必ず皆さんの役に立つ即戦力だ」と強調した。
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