首里城修理記録を分かりやすく 「百浦添御普請日記」現代語に 那覇市


この記事を書いた人 アバター画像 琉球新報社
「首里城御普請物語」をPRする城間幹子市長=21日、那覇市役所

 【那覇】城間幹子那覇市長は21日の定例記者会見で、1846年の首里城修理の記録「百浦添(ももうらそえ)御普請(ごふしん)日記」を現代語に訳した「首里城御普請物語」を刊行したと発表した。「百浦添御普請日記」の写真と翻刻、現代語訳、訳注を載せて分かりやすく解説している。

 「百浦添御普請日記」は那覇市が所蔵する国宝「琉球国王尚家関係資料」に含まれ、平成の首里城復元でも参考にされた。2019年の首里城火災と再建への動きに伴い、「百浦添御普請日記」に再び注目が集まったことから、一般の人にも読みやすく編集して刊行した。

 現代語に訳した「首里城御普請物語」には識者の解説やコラムも掲載している。首里城正殿の写真は、最古となる1877年の写真も含めて年代順に掲載し、王国時代の首里城付近の地図や戦前の写真を盛り込んでいる。

 城間市長は「首里城の修理記録を多くの人に知ってもらい、再建への機運が一層盛り上がることを願う」と話した。

 パレットくもじ4階の那覇市立歴史博物館で販売している。税込み2600円。 (伊佐尚記)