【動画あり】玉城デニー知事がコロナ陽性 「親族感染」把握後も答弁 沖縄県議会の会期延長


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
玉城デニー知事

 沖縄県は28日、新型コロナウイルスの濃厚接触者となっていた玉城デニー知事が同日のPCR検査の結果、新型コロナの陽性が判明したと発表した。県によると、玉城知事は喉に違和感があり、発熱などはない。玉城知事は知事公舎で療養しており、事務調整などはリモートで対応するため職務代理者は置かないという。知事の登庁は最短でも7月8日となる見通しで、開会中の県議会6月定例会は28日に予定していた一般質問2日目の日程を延期し、会期を3日間延長した。 

 県の説明によると、玉城知事は26日、後に感染が判明する親族とマスクなしで約1時間半接触した。県は知事の行動履歴などを聞き取りした結果、親族から感染した「蓋然(がいぜん)性が高い」(糸数公保健医療部長)と判断した。

 玉城知事は28日、「県民をはじめ、多くの方々にご心配とご迷惑をお掛けし、深くおわびする。しっかりと療養し、一日も早く公務に復帰したい」とのコメントを発表。県議会の議事日程にも影響を与えたことに対しても陳謝した。

 一方、玉城知事は27日の県議会一般質問の休憩中だった午後7時26分に親族の感染を把握したが、本会議が再開した後も、約55分間にわたって議場に入り答弁対応などをしていた。これに対し、県議会の赤嶺昇議長は28日に記者会見を開き、「議会に何も相談がなかった。議会をそのまま続行したことに一番の問題があり、議会軽視だ」と知事や県執行部を批判した。

 議会答弁を続行したことについて、嘉数登知事公室長は「保健医療部も交えて状況確認し、正確な情報をもって議会連絡することが望ましいという判断のもとで対応した」と説明した。県によると知事の感染を受け、県幹部ら23人がPCR検査を受けており、29日午前までに結果が判明する見通し。(池田哲平)