自立経済確立目指す 社民党・新垣邦男氏(副党首)<次代の選択・参院選政党インタビュー>


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インタビューに答える社民党の新垣邦男副党首=6月20日、那覇市内

―新たな沖縄振興について。

 「目指すゴールは自立経済の確立。そのために必要な施策を逆算しながら政策立案する。離島振興法で足りない部分は改正沖縄振興特別措置法で補いつつ、県経済の最大の阻害要因である米軍基地の整理縮小と日米地位協定の弊害を取り除く作業を同時並行で進める。日米地位協定は抜本改定しかない。特に3条の基地管理権の地元自治体への移管を求めたい」

―振興予算、一括交付金の減額が続いている。

 「沖縄関係予算を総額で見た場合、日米安保体制の貢献度、県知事の時の政権への立場の是非で、多寡が決められるような仕組みになっている。出来高払い的な側面が強い。一括交付金制度は県の主体性を発揮するために創設されたが、『所要額』を決めるのは政府。予算措置の過程で県側が主体性を発揮できる仕組みにすべきだ」

―米軍普天間飛行場の辺野古移設の是非は。

 「反対。県民投票の結果や軟弱地盤の存在があり、政治的にも技術的にも不可能だ。『辺野古が唯一』は政治の思考停止だ。普天間飛行場を即時に運用停止し、安全保障の負担を全国民で等しく分かち合うべきだ」

―米軍と自衛隊の「南西シフト」について。

 「反対。政府の離島防衛策で自衛隊が守るのは国家と領土で、国民保護法制下の住民保護計画の作成は自治体に丸投げだ。台湾有事が現実になれば、捨て石にされるのは離島住民。『軍隊は住民を守らない』は沖縄戦の教訓だ」

―コロナ禍で沖縄経済が疲弊している。

 「観光産業、第1次産業、芸能文化・飲食業などが苦しい。生活支援に加えて中小零細企業、個人事業主への経営支援を手厚くしなければならない。物価高、燃料高は車社会、離島県の沖縄に大打撃。ガソリン税の軽減税率や航空機燃料税の特例措置を時限的に拡充するべきだ。消費税を3年間ゼロにし、消費の喚起と景気の底上げを促す。財源はコロナ下で利益を上げた企業の内部留保への課税で確保する」
(’22参院選取材班)

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