沖縄の未来へ思い熱く 参院選ラストサンデー 伊波さん「新基地阻止」誓う 古謝さん「産業育成」力込め


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(左から)集まった支持者とグータッチする伊波洋一さん=3日、沖縄市高原(又吉康秀撮影)。集まった支持者とグータッチする古謝玄太さん=3日、那覇市おもろまち(大城直也撮影)

 10日投開票の参院選は3日、最後の日曜を迎えた。沖縄選挙区では、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対する「オール沖縄」勢が支援する無所属現職の伊波洋一さん(70)と、元総務官僚で自民新人の古謝玄太さん(38)=公明推薦=が事実上の一騎打ちを展開している。2人は各地で支持者と触れ合い、懸命に支持を訴えた。(’22参院選取材班)

伊波洋一さん 「新基地阻止」誓う

 伊波洋一さんは正午から中部地区を中心に回った。うるま市総決起大会では集まった支持者から温かい拍手と声援で出迎えられた。伊波さんは米軍普天間飛行場の早期閉鎖・返還、辺野古の新基地建設阻止を強調。「この思いをしっかり持って国政の場へ帰る」と再選を誓った。

 その後は沖縄市内各地を遊説して回った。コロナ禍からの県経済と県民生活の回復を訴え、消費税の時限的5%減税や子どもの医療費・教育費の無償化、最低賃金1500円の実現を主張した。

 午後7時からは、沖縄市民会館で同市総決起大会を開き、県幹部や県選出国会議員らと壇上に立った。伊波さんは「(県民投票で示された)辺野古新基地建設反対72%の民意に近づける思いで頑張っていきたい」と、決意を語った。

古謝玄太さん 「産業育成」力込め

 古謝玄太さんはこの日、那覇市内に絞って遊説をした。午前中は生まれ育った首里地域を回った。スタッフに代わって自身でマイクを握った際は「子どもの頃は末吉公園で走り回った」などと地元愛をアピールしつつ、地域の将来を担う子どもたちのために産業育成を訴えた。

 午後は新都心周辺を細かく回った。サンエー那覇メインプレイス前では「沖縄の今の課題を解決して、そして前に進む」と力を込めた。

 県庁前の県民広場での集会では、推薦を受ける公明の比例候補とともに演説に臨んだ。仕事と育児を両立するための支援が不足していることや、子どもの貧困対策などを挙げて「子どもたちが誇りに思える未来をつくる」と呼びかけた。集まった有権者とグータッチで触れ合った。