りゅうせき(浦添市、當銘春夫社長)は6日、二酸化炭素(CO2)の排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラル液化石油ガス(CNLPG)の取引を1日から開始したと発表した。同社によると、県内初の取り組み。液化石油ガス(LPG)の輸入・販売を行うENEOSグローブ(東京、江澤和彦社長)から購入し、同社施設での使用を足がかりにCO2削減の意識を啓発し、県内での普及を目指す。
自社使用で334トン削減
CNLPGは、企業や団体の取り組みでCO2など温室効果ガスを削減した分を「クレジット」として売買することで、LPGの排出量を実質ゼロにする仕組み。ENEOSグローブは米国際NGOのVerra(ベラ)が認証したクレジットを購入し、りゅうせきに供給している。
りゅうせきは今年、100トンを購入。本社ビルや各物流拠点で使用するLPG130トンのうち、100トンをCNLPGに置き換える。これで年間約334トンのCO2排出量削減につながるという。
6日にりゅうせきでCNLPG供給証明書授与式が行われ、島袋博文取締役にENEOSグローブの藤井孝志取締役常務執行役員が証明書を渡した。藤井氏は「CO2排出をゼロにするグリーンLPGの誕生にはまだ時間がかかる。まずはオフセット(相殺)の取り組みで社会に貢献したい」と話し、取り組みの意義を強調した。
島袋氏は「脱炭素を推進し、持続可能な地域づくりに努めたい。社での費用対効果なども踏まえ、事業者のニーズに合わせたサービス拡大も検討したい」と語った。問い合わせはガス販売事業部(電話)098(876)1912。
(小波津智也)