「2021年度県学生就職意識調査」では、就職活動を終了した学生や活動中の学生291人に、就活前の就活に対するイメージを複数回答で質問したところ、「何から始めたらいいのか分からない」が164人で最多だった。「よくわからないけど大変そう」(153人)、「自己PRを考えるのが大変そう」(143人)が続いた。
就職活動で最も不満に感じたことは「良い企業・施設なのかどうか判断しにくい」が117人と最も多く、全体の4割を占めた。「情報収集の環境が悪い」が20人、「大学・短大・専門学校のサポートが不十分」が19人だった。
就職活動の開始時期は「卒業予定年の2年前後期から」(103人)が最多で、「最終学年の前期から」(96人)、「卒業予定年の2年前前期から」(37人)、「最終学年の後期から」(35人)が続いた。
プロアライアンスの大城佑斗代表は、多くの業種で人材不足が叫ばれる中、学生に企業の情報が十分行き届いていない実態があると分析する。その上で「一部の大手企業を除き、従来の合同就職説明会だけでは会社のPRは不十分だ。受け入れ側は若者が利用するSNSなどのツールを効率的に活用して、自社の魅力や強み、求める人材をより具体的に発信する努力が必要だ」と提言した。
また、入社3年以内の離職率を低減するには、学生と企業それぞれが求める理想のミスマッチの解消が重要だとし、「必要な人に正しい情報が正しく伝わることが求められる」と強調した。
(当銘千絵)