あとは結果を待つばかり 心一つに選挙打ち上げ式 参院選沖縄選挙区 伊波陣営「平和な島実現する」古謝陣営「経験活用して前進」


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 10日の参院選投開票日を翌日に控え、事実上の一騎打ちを展開してきた伊波洋一さん(70)と古謝玄太さん(38)は打ち上げ式を9日、那覇市内で行い、18日間に渡る激しい選挙戦を締めくくった。会場周辺はそれぞれのイメージカラーのはちまき姿の人やのぼりが翻り、熱気に包まれた。「投票箱が閉まるまで頑張ろう」と声を上げると、歓声が沸いた。(知念征尚、塚崎昇平)


 

ガンバロー三唱で気勢を上げる伊波洋一さんの支持者ら=9日夕、那覇市久茂地(又吉康秀撮影)

 那覇市の県民広場で行われた伊波洋一さんの打ち上げ式は、頭に黄色いはちまきを結んだ支援者が結集した。「暮らしを守り、平和をつくり、沖縄の声を国会に届けられるのは伊波さんしかいない」と弁士が訴えると聴衆から歓声が上がった。

 弁士は、8日に安倍晋三元首相が凶弾に倒れたことに哀悼の意を相次いで表明した。司会が「暴力で人を支配する社会にしてはいけない」と、2期目当選への支援を訴えると拍手が湧いた。

 若者代表らは平和や有機フッ素化合物(PFAS)などの環境問題に取り組んできた伊波さんの実績に触れ「一番命を大切にしている候補だ」と期待を寄せた。伊波さんが「私たちの島を二度と戦場にはしない」と宣言すると聴衆から「いいぞ」と賛同の声が相次いだ。


 

ガンバロー三唱で気勢を上げる古謝玄太さんの支持者ら=9日夕、那覇市おもろまち(又吉康秀撮影)

 那覇市おもろまちの交差点で開かれた古謝玄太さんの打ち上げ式で、弁士やスタッフらは喪章を付けて臨んだ。冒頭、8日に銃撃されて死去した安倍晋三元首相を悼み黙とうした。

 弁士らが安倍氏死去に言及し「自民党は暴力やテロには負けない」「安倍氏に良い結果を報告したい」などと訴えた。支援者は神妙な面持ちで聞き入ったり、拍手で決意を示したりした。

 公示後、県内各地を駆け巡ってきた古謝さんは「これまでの経験をフル活用して沖縄を前に進めていく覚悟と決意だ。みんなで前に進めていかないといけない」と強調。「最終、最後までお力添えをお願いします」と呼びかけ、支援者らは拍手や指笛で応えた。終了後は「必勝」「勝つぞ」のコールに見送られ、最後の遊説に向かった。