柔道、具志堅が50キロ級で優勝 「同門対決」で先輩の意地見せる 県中学総合体育大会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
男子個人戦50キロ級 ゴールデンスコア方式の延長戦で背負い投げで攻める具志堅勇人(右)と踏ん張る崎濱良真=17日、那覇市の県立武道館(大城三太撮影)

 県中学校総合体育大会は17日、先行競技が県内各地で行われた。陸上は男子共通800メートル決勝で森田駿太(大浜)が2分2秒18の大会新を記録し優勝した。2位の金城匠真(南星)の2分2秒60も大会新だった。柔道の個人戦は出場者が最も多い男子50キロ級で具志堅勇人(南風原)が頂点に立った。女子52キロ級は玉城芽依花(同)が制した。ソフトテニス団体戦は男子が鏡原、女子は東風平がそれぞれ優勝を飾った。

 男子50キロ級は南風原勢の先輩後輩で火花を散らした。3年の具志堅勇人は「これまでの対戦で負けたことはなかったが粘り強かった」と言う。2年の崎濱良真とのほぼ互角の戦い。途中唇を切るアクシデントもあったが、冷静に試合を進めた。

 互いに多彩に技を仕掛けながらも、重心を崩せず駆け引きが続いた。決勝リーグは引き分け。成績で並び1位決定戦へ。さらに本戦3分間でも決着がつかず、時間無制限の延長戦、ゴールデンスコアに入った。攻防が続いたが最後は「崎濱の組み手が片方だけだったのでいけると思った」と具志堅が得意とする肩車で勝負を決した。床にたたき付けた時にあおむけだったが、体全体で相手をいなし、ひっくり返して一本を奪った。

 1位のみが出場できる全国を狙っていた崎濱は「最後は力尽きて耐える力がなかった」と敗戦後、悔し涙が止まらなかった。具志堅は「昨年も全国へ出場したが、ぼろ負けだった。組み手をもっと鍛えて、めりはりや切れのある柔道で勝利したい」と後輩の思いも背負い、大きな壁に挑む。
 (大城三太)