辺野古新基地、大浦湾のサンゴ移植を再申請 防衛局が沖縄県に 過去2回は不許可


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
新たな護岸建設が始まった辺野古の新基地建設現場=2022年3月27日

 沖縄防衛局は22日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う新基地建設を巡り、大浦湾側に生息する小型サンゴ類や大型サンゴ類など約8万4千群体に対する特別採捕(移植)許可を求めて、県に再申請した。20年6月と21年12月にも同様の範囲の移植について申請したが、県はいずれも軟弱地盤の存在などを理由に不許可とした。

 県水産課は琉球新報の取材に「これから申請の審査に入る。前回審査時から埋め立て承認の設計変更不承認などの状況は何ら変わっていないが、それらも含めて審査する」とした。

 移植対象は、沿岸に近い「DENH地区」と呼ばれる海域に生息する小型サンゴ類の他、大型サンゴ21群体とショウガサンゴ8群体。

 防衛局はこれまでの申請時に小型サンゴ類の移植対象数は約3万5350群体としていたが、今年4~6月の再調査で「サンゴが順調に成長して移植対象が増えた」として、対象数を倍増させた。倍増したサンゴの移植予定地は大浦湾沖合にある約3・2ヘクタールの範囲への移植を計画する。

(梅田正覚)