沖縄県知事選、当落ラインや投票率は? 今回は統一地方選と同日、投票率上昇なるか<データに見る知事選>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
沖縄県庁(資料写真)

 8月25日告示、9月11日投開票の第14回沖縄県知事選は23日時点で、現職の玉城デニー氏(62)、前宜野湾市長の佐喜真淳氏(57)、前衆院議員の下地幹郎氏(60)の3氏が立候補を予定している。2010年の第11回選挙までは保守7勝、革新4勝の結果だったが、14年選挙からは従来の保革対立とは異なる構図で戦われ、いずれも保守と革新を取り込んだ「オール沖縄」勢力が支援する候補が当選している。過去の選挙結果を見ると、30万票超の獲得が当落の分かれ目になると予想される。

 現職知事だった西銘順治氏と、革新系の金城睦氏が争った1986年の第5回選挙で、西銘氏が初めて30万票以上となる32万1936票を得票した。その後に実施された8回の選挙では、いずれも当選者は30万票以上を得票している。

 過去最高得票は、翁長雄志前知事の死去に伴って実施された18年の前回選挙で、当選した玉城デニー氏が獲得した39万6632票。同選挙には4氏が立候補したが、玉城氏と佐喜真淳氏の事実上の一騎打ちとなり、佐喜真氏も31万6458票を獲得した。

 一方、投票率は平良幸一氏と安里積千代氏が戦った1976年の第2回選挙の82・07%が最高だった。2002年の第9回選挙以降に実施された5回の選挙は50%後半~60%前半で推移し、前回選挙(18年)は過去4番目に低い63・24%だった。

 統一地方選と投開票日が重なることで、相乗効果により投票率の上昇も期待される。

 今回は新型コロナウイルス禍の中で、大規模な集会開催などに制限がかかる可能性もあり、投票率の向上に向けて、立候補予定者には有権者の関心を集める政策の浸透が求められる。

 今月10日に投開票された参院選の当日有権者数は117万7144人(男性57万3428人、女性60万3716人)だった。

(’22知事選取材班)