那覇の真ん中に「がじゅまるの森」出現 葉に落ちる水滴の音も聞こえる 「なはーと」で植物と彫刻の展示会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
展示会「はじまりの森 クサティムイ」を見に訪れた親子=23日、那覇市久茂地の那覇文化芸術劇場なはーと

 【那覇】植物空間演出などを手掛ける「ひふみ」の多田弘さん、小野豊さんと県出身彫刻家の儀保克幸さんの展示会「はじまりの森 クサティムイ~おいでおいで、がじゅまるのもり~」が23日、那覇文化芸術劇場なはーとで始まった。自然と人間の共生を表現している。入場無料。

 古くから沖縄では北風を防ぐため北東方向の丘にある、森のふもとに集落が形成された。この森がクサティムイ(腰当森)と呼ばれた。

 作品は在来種にこだわり、ガジュマルなど植物5種で作られた。森の中に立つ少女の彫刻は、人間や動物の子孫が女性から誕生するように全ての始まりを象徴する。森には水が流れ、耳を澄ますと、ガジュマルのひげを伝って水滴が葉の上に落ちる音が聞こえる。

 29日午後7時からは、作家と語るギャラリーツアーを無料で開催する。参加者を若干名募集中。同展は8月28日まで。問い合わせは、なはーと(電話)098(861)7810。
 (比嘉璃子)