遺骨土砂「辺野古埋め立てへの使用許せない」ガマフヤー具志堅さん、遺族の訴えを国へ


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遺骨土砂問題について遺族の訴えを聞く具志堅隆松さん=24日、南風原町の南風原文化センター

 遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松さんは24日、遺骨土砂問題について遺族の話を聞く会を南風原町の南風原文化センターで開催した。遺族の声や訴えは8月5日に予定している国との意見交換会で共有する。

 遺骨土砂を使用しないよう、これまで国や県に要請を繰り返してきた具志堅さんは、一番の当事者である遺族の声を聞いてこなかったことが国や県の「大きな過ちだ」として、聞き取るために「遺族公聴会」の開催に踏み切った。

 参加した賀数藤子さん(78)=豊見城市=は沖縄戦で父を亡くした。どこで亡くなったかは分からないという。母はいくつもの遺体がさらされたままになっている中を、何日も歩いて探したが、父は見つからず、遺骨は返ってきていない。「戦争で国の犠牲になったのに、さらに辺野古に埋められるということは絶対に許せない」と声を大きくして訴えた。「全県的に大変な問題だという盛り上がりをつくっていきたい」とも語った。

 母の弟の遺骨が返ってきていないという具志堅正己さん(71)=那覇市=は「とにかく遺骨を返してほしい」と話した。「戦没者を遺族の元に返す。それが沖縄や日本で二度と戦争を起こさせない、ということにつながっていく」と訴えた。

 参加した遺族らが辺野古埋め立てへの遺骨土砂使用に反対を表明したことを受け、具志堅さんは「この運動は沖縄にとっても世界にとっても普遍性があると思った。自信を持って(使うべきではないと)言うべきだ」と話した。会場の遺族らからは拍手が上がった。
 (金盛文香)