米軍嘉手納基地内の元駐機場「パパループ」での防錆(ぼうせい)整備格納庫建設計画を巡り、在沖米空軍が2019年4月までに建設を計画していたことが分かった。嘉手納町は建設に反対し、建設地を民間地から遠ざける代替案を示している。米軍が町などに計画を通知したのは今年5月で、計画から3年以上地元に説明していなかったことになる。
在日米軍ホームページに掲載されている建設事業者向け用とみられる資料に記載があった。資料は嘉手納基地の第718施設中隊の作成で、2019年4月17、18日付。基地内での施設建設計画を示したページで、パパループ付近に「Corrosion Control Hangar」と防錆整備格納庫を示す記述がある。
資料について、嘉手納基地の第18航空団は本紙取材に「さまざまな潜在的なプロジェクトを示した初期の計画文書だ」と説明した。地元への説明時期については「透明性を確保するため(防錆整備格納庫)施設のより確実な計画と大まかな設計が完了した後、地元に通知した」と主張した。
防衛省は嘉手納町よりも先に、格納庫整備について米側から説明を受けていた。説明時期について同省は本紙取材に「米側とのやりとりについて詳細を回答するのは困難」とするにとどめた。(塚崎昇平、明真南斗)