バレーボール男子、宮里中が混戦のリーグ戦制す 県中学総合体育大会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
小禄―西原 第2セット、スパイクを放つ小禄の小嶺璃人(左)=24日、西原町民体育館(喜瀬守昭撮影)

 第49回県中学校総合体育大会は24、25の両日、各地でバスケットボールやハンドボール、バレーボール、サッカーなど6競技を行った。バスケ決勝リーグ男子は北谷が3戦全勝で7年ぶりに優勝。同女子はコザが3勝し2連覇を果たした。バレー男子は宮里が初優勝した。決勝リーグで2位小禄、3位西原の3チームが2勝1敗、セット率でも並び、得点率で順位が決まった。女子は具志川東が3戦全勝で2連覇した。ハンドの男子決勝は、神森が浦添に32―31で競り勝ち4年ぶり25度目の優勝。女子は仲西が24―23で浦西に逆転勝ちし2年連続14度目の頂点に立った。テニスのダブルス男子は沖縄東の山本延ノ助と加賀小次郎、同女子は石嶺の松代奈海と比嘉桜実が制した。シングルス男子は渡辺寛多(興南)が1位。同女子は宇都宮早絵(古蔵)が2連覇した。サッカーは準決勝までを行い、古蔵と小禄が26日の決勝に進んだ。

小禄、得点率でV逃す

 順位決定が得点率にまでもつれ、宮里が制した男子は3チームが激しい戦いを繰り広げた。

 決勝リーグ最終戦、無敗で挑んだ小禄だが、西原に一歩及ばなかった。小禄を引っ張り、圧倒的存在感を示したのはエースの小嶺璃人(りと)。体をしならせ、ばねを駆使したフォームで強打を放ち、相手コートへボールを突き刺した。粘り強く戦えた理由を「もう一人のエースの平野智久の成長のおかげ」と言い切る。

 「これまで消極的プレーが多かった」と平野。「メンタル面で強くなり、自分で得点を狙っていけた」と殻を破る積極プレーで貢献した。平野の得点で攻撃の幅が広がり、小嶺がさらに伸び伸びとプレーした。

 1セットずつを奪い合っての最終セット。12―14の場面から小禄は嘉数壽里が3連続でサービスエースを決め逆転に成功。ここからは、ほぼ交互に点を奪い合う展開へ。会場中が息をのんで見守るなか、小嶺が獅子奮迅の働きで次々と得点したが、最後は西原に軍配が上がった。小嶺は最後まで笑顔はなく「勝ちたかった。自分がもっと決め切れていれば」とうなだれた。チームは、この悔しさを糧に九州へ挑む。
 (大城三太)

宮里「九州へ」執念V 場内結果放送に選手歓喜

男子優勝の宮里

 2勝1敗、セット率で3チームが並んだ男子。表彰式で「1位宮里」の結果がアナウンスされると、選手らは喜びに沸いた。

 初日で小禄に1―2と敗れ、チームは課題を出し合い2日目の西原、与那原戦に臨んだ。喜納靖一朗主将は「相手サーブへの対応ができていなかったのですぐに練習した」と修正。西原戦では「九州に絶対行くという執念だった。サーブ対応もできた」と粘って2―1で勝利した。エースの比嘉晃跳(あきと)は「本調子じゃなかったが、声を出して盛り上げようと思った」と自身を含め、チームを鼓舞した。

 喜納主将は九州へ「チーム全体でスパイク力をもっと身に付け、力負けしないように戦いたい」と闘志を燃やした。
 (大城三太)