トップは巣ごもり、PB商品で強さ発揮のあの企業 21年度・沖縄県内企業売上高ランキング 東商リサーチ


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 東京商工リサーチ沖縄支店は1日、2021年度の県内企業売上高ランキング(21年4月期~22年3月期)を発表した。上位100社の売上高合計は2兆1040億4300万円で前年度比6.3%(1414億600万円)減となり、2年連続で前年を下回った。

 増収企業が前年度32社から56社に増えたものの、新型コロナウイルス禍などの影響で過去5番目に低い水準にとどまり、前年度2位だった沖縄徳州会が医療法人徳州会(大阪)との合併で集計対象外となったことが減少の要因となった。

 トップは2年連続サンエーで、前年度比0.9%増の1972億3500万円だった。売り上げの60%を占める食料品でプライベートブランドの強化や巣ごもり需要を取り込み業績を伸ばした。

 2位は沖縄電力で同7.0%減の1680億7800万円、3位はイオン琉球で同0.8%増の889億7700万円だった。沖縄出光が仕入価格上昇による価格転嫁に伴って売り上げが同28.5%増の364億6900万円となり、初めてトップテン入りした。

 上位10社の売上高合計は、同1447億4300万円減の8422億6千万円だった。売上高100億円以上の企業は前年度と同じ71社だった。

 増収率が最も大きかったのは全保連で、同99.6%増の217億500万円だった。家賃保証申込件数や契約件数の増加に加え、会計基準の変更が影響した。

 東京商工リサーチ沖縄支店の担当者は「エネルギー関連を中心に価格転嫁が進んでいる。感染対策と経済活動を両立させた『ウィズコロナ』が浸透し、価格転嫁が進めば、22年度の売上高はプラスに転じる可能性がある」と分析した。

 売上高ランキングは銀行(信用金庫を含む)や保険業は除外している。 

(小波津智也)