「有事の住民保護、国や沖縄県で対策を」竹富町長が危機感 波照間島近海EEZに中国ミサイル


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波照間島の海岸線(2017年撮影)

 【竹富】中国が発射した弾道ミサイルが4日、竹富町波照間島南西の排他的経済水域(EEZ)内に落下したとみられることを受け、前泊正人町長は同日、本紙の取材に「町の防災危機管理課などを通じて情報を収集している」と述べた。4日夜の時点で町への被害は確認されていないという。

 前泊町長はロシアのウクライナ侵攻や中国と台湾の緊張が高まっていることを例に挙げて「有事の際に、町単独での住民保護には限界がある。国や県は早急に対策に取り組むべきだ。今回の件は国にしっかりと対応してもらいたい」などと語り、危機感をあらわにした。

 波照間島の仲底善章・波照間公民館長は「中国軍の訓練海域は波照間島から離れており、今のところ島内に大きく不安が漂っているという感じはしていない」と冷静に話した。
 (西銘研志郎)