普天間高校横「点心」も登場!卒業生の「今」が詰まったフリーマガジン、OBが創刊「在校生サポートしたい」


この記事を書いた人 アバター画像 琉球新報社
普天間高出身者らの「今」を伝えるフリーマガジン「TSUNAGU FUTENMA]を作成した運営代表の(左)から島袋隼人さん、高橋陽さん、米村高明さん(提供)

 【宜野湾】沖縄県立普天間高校のOBがこのほど、フリーマガジン「TSUNAGU FUTENMA」を発刊した。さまざまな職種で活躍する卒業生の「今」を伝え、在校生へのキャリア教育支援を目的としている。運営代表で同校52期生(2000年卒業)の島袋隼人さん(41)、高橋陽さん(41)、米村高明さん(41)は「卒業生と在校生とのつながりを生み、母校を支援していきたい」と語る。

 きっかけは、3人の会話からだった。「普天間高校と何かつながりのある活動をしたいよね。楽しそうだよね」。話を重ねていくうちに、在校生の支援や応援という形でつながりを生み出すことに。2020年、3人で「TSUNAGU普天間」を立ち上げ、活動を始めた。

 当初は支援金を集めて、学校への寄付も考えたという。「ただ、怪しい団体のようにも思われかねない。何ができるかたくさん考えた」と島袋さん。継続的な支援を視野に、在校生の進路選択の参考にもなるフリーマガジンの作成を決意する。卒業生の紹介のほか、地域を巻き込んだつながりを生みたいとの思いから、地域の飲食店の紹介も盛り込んだ。取材や編集、発刊まで、全て卒業生で作り上げた。

フリーマガジン「TSUNAGU FUTENMA」

 5月にA4判で約30ページの創刊号が完成。3人を含む15人の卒業生を紹介している。記念すべき1ページ目は「普天間高校の台所」と呼ばれる正門前の弁当屋「点心」の店長・比嘉隆さん(1972年入学)が登場。母校横で弁当屋を開くことになった経緯などを語っている。

 マガジンは千冊発刊し、同校に寄贈したほか地域の飲食店にも配布した。多くの反響があり「活動がたくさんの共感をいただき、想像もできないような可能性が広がっている」と高橋さん。米村さんも「TSUNAGU普天間の活動や思いをたくさんの人に伝えるために、これからも発信していきたい」と力を込める。

 島袋さんは「在校生をサポートできる仕組みをつくっていきたい。普天間高校出身は母校愛が強いので、頑張ればできる気がするんですよね」と笑った。

 フリーマガジンは今後、年2回のペースでの発刊を目指し、次回は12月を予定している。マガジンを読むことができる飲食店情報のほか、活動の様子などをフェイスブックやインスタグラムで発信している。詳細は、「Tsunagu Futenma」で検索。 

(新垣若菜)