「今ごろ一緒に住むはずだったのに…」事故で娘と孫を失った苦しみ今も 那覇で犯罪被害者支援シンポジウム 遺族の男性が語る


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
シンポジウムに参加した講師らと犯罪被害の遺族ら=10日、那覇市のパレット市民劇場

 犯罪被害者を支援する「ひだまりの会okinawa」(河井由美代表)は10日、那覇市のパレット市民劇場で「孤立させない、途切れのない被害者支援とは何か」と題してシンポジウムを開いた。犯罪被害の当事者遺族らが招かれ、それぞれの経験を語った。

 シンポジウムに参加した上原義教さん(64)は2019年4月、東京都池袋の交差点で高齢者が運転する車が暴走した事故により、県出身の娘と孫を亡くした。「事故から3年たったが今もつらい。本来なら今ごろ一緒に住むはずだった」と心境を語った。事故後は、裁判の手続きなどで沖縄と東京を行き来し、経済的な負担がのしかかったという。

 講師として参加した東京都中野区役所の犯罪被害者支援相談窓口を担当する稲吉久乃さん(58)は「関係機関があらかじめ連携し、被害者を中心とした支援をしていくことが必要だ」と語った。

 シンポジウムの録画は9月1日~10月末に視聴可能。詳細は「ひだまりの会okinawa」ホームページで確認できる。

(金城大樹)