子どもたちにはいろんなことを体験させ、楽しい思い出をつくってやりたいと思うのは、いずこも同じ親心。台湾でも学校の長期休暇のたびに海外旅行に出掛ける家族は少なくない。ただ、幼い子どもを連れた旅は決して楽ではない。走り回る子どもを追いかけること1日数十回。街には出るものの、ゆっくり買い物をすることも難しい。
そこでお薦めなのが、旅行者向けの24時間対応のベビーシッティングサービスだ。3時間からのサービスで、宿泊しているホテルでも、ショッピングをする行き先でも出張可能。子ども1人ならシッターの交通費なども入れて3時間で1万5千円程度だ。2人目からは半額になる。英語や中国語などにも対応している。
とは言え、実の親の手にも負えない子を見ず知らずの他人に預けるのは不安なもの。そこで重要になってくるのが事前の綿密な打ち合わせだ。当日はおもちゃや絵本をどっさり抱えたシッターが定刻に登場して、巧みに遊びに誘う。「大泣きの別れ」を想像していた親は、子どものおざなりなバイバイに拍子抜けすることもあるという。シッティング中も両親には細かく連絡が入り、時には写真で様子を知らせてくれる。最近はウェブカメラで確認できるシステムもできたようだ。
せっかくの沖縄。子どもが生まれてこの方、持つことができなかった夫婦水入らずの時間を持つことも、育児で疲れきった自分に数時間のエステティックをプレゼントするのも悪くない。親にも子どもにもすてきな旅になるはずだ。
(口述・沖縄彭大家族・彭國豪、翻訳と構成・渡邉ゆきこ)