有料

認可外保育施設の質の確保を 乳児死亡受け連絡協が玉城沖縄知事に要請 行政の支援に認可園との格差


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
玉城デニー知事(左から3人目)に認可外保育施設の環境整備を求める、末広尚希会長(同2人目)=22日、県庁

 沖縄県認可外保育施設連絡協議会の末広尚希会長らは22日、県庁に玉城デニー知事を訪ね、認可外保育施設の質の確保や、待機児童ゼロに向けた環境整備の充実を求めた。

 7月末に那覇市の認可外保育施設で乳児が死亡した事案を受けての要請。末広会長は認可外施設では資金や人手不足などの影響で「行政の指導監督基準の達成を諦める施設がある。こうした施設に光を当ててほしい」と訴えた。玉城知事は「再発防止を含め、同協議会や市町村と連携して取り組む」と語った。

 同協議会は県に対して、各市町村で認可施設への移行が停滞している現状や、行政の支援内容が認可と認可外で差が生じていることを強調。利用する子どもの格差是正や負担軽減のため、県独自の「准認可」や「認証園」の整備や、待機児童への補助などを要請した。

 末広会長は要請後、少子化や認可保育施設の整備促進により、認可保育施設への行政的支援が取り残されている構造的課題にも触れ「認可外保育施設の自己責任論にとどめず、誰一人取り残さない社会のため、具体策を講じて解決してほしい」と語った。

(嘉陽拓也)