プロ棋士の夢へ第一歩 那覇市の兼城さん(中学2年)が奨励会に合格 2年ぶり5人目


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「新進棋士奨励会」入会を決めた兼城昌瑛さん=21日、大阪府の関西将棋会館

 【大阪】19日から21日まで、大阪府の関西将棋会館で日本将棋連盟のプロ棋士養成機関「新進棋士奨励会」の入会試験が行われ、那覇市の兼城昌瑛さん(寄宮中2年)が合格を決めた。兼城さんは6級で入会、他の会員との対局で勝利を重ねて四段に昇段できれば、プロとなる。県内から奨励会員の誕生は2年ぶり5人目となる。

 幼稚園から将棋を始め、豊田塾宜野湾将棋道場に通って勉強を重ね、学生全国大会や一般の大会でも上位入賞するまでに成長した。同道場でプロ棋士を招いた研究会が飛躍のきっかけになった。試験の前には禰保拓也さんなど県内強豪に練習相手になってもらうなど、関係者のサポートもあった。

 兼城さんは「合格を当面の目標にしていた。最終目標はプロになること。師匠のような棋士になりたい」と話した。

 師匠の村田顕弘六段は「結果が分かってすぐにおめでとうと伝えた。結果にこだわりすぎず一生懸命プロを目指してほしい」とエールを贈った。

 日本将棋連盟沖縄県支部連合会の照屋彰会長は「実力からして合格すると思っていたのでほっとした。自分の将棋に集中して頑張ってほしい」と喜んだ。

 奨励会は一定の年齢までに規定の段位に達しないと退会となる。その険しい道のりを兼城さんは、プロ棋士を目指して歩み始める。

(来間信也)