オリックスの宮城大弥が西武戦に先発し、6-0とプロ3年目で初完封、今季9勝目を挙げた。
念願をかなえたオリックスのサウスポー、宮城が破顔した。西武打線を4安打無四球で抑え、高校出3年目で初完封。「ずっとやってみたかった。やっとできた、という思い。めちゃくちゃうれしい」と感慨を込めた。
ゆったりとした2段モーションから緩急自在に打者を翻弄(ほんろう)した。140キロ台後半の速球と鋭く曲がるスライダー主体の組み立て。100キロ台のカーブも効果的に織り交ぜ、的を絞らせなかった。
三回1死一、二塁と、六回無死二塁のピンチは、いずれも好調の上位打線のタイミングをうまく外して切り抜け「(各打者への)入りを意識して、テンポ良く投げられた」と手応えを口にした。
前回登板の20日の西武戦は八回まで100球で無失点ながら、ベンチの判断で降板。この日は八回まで102球だったが、初めて九回を任された。「たくさんの拍手をもらって鳥肌が立った」。1死から源田に左前打を許しても動じず、最後は山川を左飛に打ち取って小さく拳を握った。
夏場に調子を上げ、3連勝で9勝目。激しい優勝争いの中で頼もしさを増している。25日に21歳の誕生日を迎えたばかり。「毎週長いイニングを投げて、一つも落とさないようにしたい」と勇ましく言った。
(共同通信)