防錆設備前提の調査中止を要請 嘉手納町長と基地対協


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防錆整備格納庫の移設を前提とする文化財調査の中止や移設計画の撤回を求め、沖縄防衛局に米側へ申し入れるよう要請した嘉手納町の當山宏町長(右)と町基地対策協議会の上地安重会長(左)。沖縄防衛局の小野功雄局長(中央)が要請書を受け取った=24日、嘉手納町の沖縄防衛局

 【嘉手納】嘉手納町の當山宏町長と町基地対策協議会の上地安重会長は24日、米軍嘉手納基地の防錆(ぼうせい)整備格納庫の移設を前提とする文化財調査の中止や移設計画の撤回を求め、沖縄防衛局に米側へ申し入れるよう要請した。

 防錆整備格納庫の移設が予定される元駐機場「パパループ」付近では現在、文化財調査が進んでいる。嘉手納町は計画の即時撤回を求める中で、移設前提の調査が実施されているとして、同調査の中止と移設計画の即時撤回を米側へ申し入れるよう求めた。基地対策協議会は移設計画は住民への基地被害を米軍が全く認識していないとして、計画への反対を示し、即時撤回を求めた。

 小野功雄局長は「町の懸念は十分に認識している。改めて米側に要請する」と述べた。要請後、當山町長は「現在の計画は到底認められない。引き続き即時撤回を求める」と述べた。

 防錆整備格納庫の移設計画を巡っては、予定地が住民地域に近いことから、騒音や航空機の排ガスによる悪臭などの被害が懸念されている。
 (名嘉一心)