テニス全日本ジュニアU16 喜久川・宮里組が初V 1戦ごとに連係力増す


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ユニクロ全日本ジュニア選手権2022の男子16歳以下ダブルスで、初優勝を果たした宮里琉星(左)と喜久川楓(提供)

 テニスのユニクロ全日本ジュニア選手権2022は30日、大阪府のITC靭テニスセンターで決勝を行い、男子16歳以下ダブルスで沖縄尚学高の喜久川楓と長嶺中出身の宮里琉星組(宮崎・佐土原高)が初優勝を果たした。初戦や準々決勝、準決勝は第1セットを落としながらも、第2、3セットで取り返した。決勝は1セットも与えず、五十嵐涼太・佐藤颯基組(東北)を6―3、6―3で破った。

 出身校、練習環境が異なるペアで初めて全国の頂点に輝いた。喜久川楓(沖縄尚学高1年)と宮里琉星(宮崎・佐土原高1年)は、練習時間の確保もままならなかったが、試合ごとに連係力を増し不安を払拭(ふっしょく)。2人は「優勝するとは思わなかったので、うれしい」と栄冠をかみしめた。

 初戦から第1セットを落とすなど、連係に不安もあった。しかし勝ち進むにつれ「どんどん良くなっていった」(同行した沖尚高の仲田達司監督)。2人とも得意とする後方でのプレーを生かし、力強いストロークで返球。甘い球はボレーで打ち込み得点を重ねた。大会を通じてサービスゲームをキープし、リターンでブレークして流れをつかむことが多かった。

 決勝はスタートの入りが良く、1セットも落とすことなく勝利できた。仲田監督は「互いにやるべきことが明確になり、成長を感じた」とねぎらった。中学まで県内でしのぎを削ってきた2人。ダブルスの相性の良さを全国に示し「楽しかった」と振り返り、これからのテニス人生の糧とする。再びペアを組むことは見通せないが、異なる場所からまた全国を目指すことを誓い合った。
 (金良孝矢)