ゴルバチョフ氏3度の沖縄訪問で伝えたメッセージ 「人間の安全保障」を世界に発信


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       那覇市で講演するゴルバチョフ氏

 30日に死去したミハイル・ゴルバチョフ氏は生前、近年自身が提唱していた「人間の安全保障」の理念を世界に発信し、実践する拠点として沖縄を指定していた。軍事基地が集中し、米中対立など紛争や戦争に発展すれば沖縄が戦場になる恐れがある状況を踏まえ、沖縄の平和こそが世界の平和につながるとの信念を持っていた。沖縄を3度訪問した経験や米軍基地建設に反対する県民の意思や活動に感銘を受けていた。

 ゴルバチョフ氏は今年2月、琉球新報にメッセージを寄せ「沖縄は世界貿易の交差点に位置し、戦略的安定の維持に極めて重要な場所」と指摘。沖縄でフォーラムを開催し「人間の安全保障」を世界に発信するよう求めた。
 (新垣毅)