陸自オスプレイ飛行再開へ 千葉・木更津市に伝達 米空軍が一時飛行停止、防衛省は追加点検で「安全確保」と評価


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陸上自衛隊の輸送機V22オスプレイ=7月、千葉県木更津市

 千葉県の木更津駐屯地に暫定配備中の陸上自衛隊の輸送機V22オスプレイについて、防衛省は6日、地元の木更津市に対し、7日以降、飛行を再開すると伝えた。米空軍が8月以降、CV22オスプレイを一時飛行停止にしたのを踏まえ、追加点検した結果、安全は確保されているとの評価になったとしている。市は「不合理な点はない」として受け入れ、安全な運用を求めた。

 陸自オスプレイは木更津に9機が暫定配備されている。米空軍の停止に伴い、訓練予定もなく、事実上の一時的な「飛行停止」になっていた。米空軍は9月に入り、教育訓練の強化などで安全を確保できるとして、飛行再開を決めた。

 木更津市によると、防衛省からは、米空軍が飛行停止の理由としたクラッチの不具合について、陸自オスプレイではシミュレーターを使って操作手順を確認する訓練をしてきており、機体そのものの安全性に問題がないとの認識が伝えられた。

 防衛省による陸自の機体の追加点検では(1)ギアボックス内のクラッチが正常に機能するかどうか(2)ギアを手動で回転させても異常がないか(3)ギアボックスの潤滑油に不純物がないか―を確認。陸自オスプレイが2000年11月に初飛行して以降、停止の原因となったクラッチの不具合が起きたことがないとしている。

 木更津市の渡辺芳邦市長は6日、防衛省の再開方針を踏まえ「自衛隊機の運用を注視し市民に不安がないよう取り組む」とのコメントを出した。

 浜田靖一防衛相は6日午前の記者会見で「市に考え方を丁寧に説明することが重要」と指摘し、陸自トップの吉田圭秀陸上幕僚長も午後の会見で「さまざまな調整を行った後に準備でき次第、飛行する」と話した。
(共同通信)