米軍嘉手納基地の元駐機場への格納庫移設計画、沖縄県が撤回求める 防衛局に要望書を提出


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新たな防錆整備格納庫の移設が計画されている元駐機場パパループ=嘉手納町

 米軍嘉手納基地の元駐機場「パパループ」地区への防錆(ぼうせい)整備格納庫移設計画を巡り、沖縄県の嘉数登知事公室長は6日、沖縄防衛局を訪ね、嘉手納町が反対する同計画の撤回などを求める要望書を提出した。現在パパループは第353特殊作戦群区域の拡張工事が完了するまでの間、「一時的な駐機場」として使用されていることを踏まえ、早期に工事を完了させることも求めた。

 要望書を受け取った濱和彦沖縄防衛局企画部長は、パパループの一角で米軍が実施する文化財調査について「現時点では防錆格納庫整備のためのものではない。HH60ヘリ格納庫整備の予算で実施されている」と回答を受けたとした。

 要望に対しては「パパループでの悪臭や騒音の軽減を図ることが重要と認識している。町の懸念を十分に受け止めており、関係省庁とも連携しながら問題の解決に向けて米側と協議を行っていく」と話した。その上で米側からは拡張工事を早期に実施し、駐機場として使用される前の状態に回復させるとの回答があったと説明した。
 (梅田正覚)