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投票所「性別問わず、普通に接して」性同一性障害当事者の声 砂川雅さん(GID沖縄代表)


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砂川 雅さん

 入場券から性別欄をなくす自治体が増えることは素直にいいことだ。ただ、欄を廃止しても選管など自治体職員には入場券を持つ人の戸籍上の性が分かるようになっている。

 お願いしたいのは性同一性障害の人を変な目で見ないでほしい。入場券を出した時にジロジロ見たり、上司に相談するために席を外したりすると当事者は嫌な気分になる。私もそういう目に遭い、投票所に足を運ばなくなった時期もあった。

 投票所で特別に配慮してほしいのではなく、性別や見た目に関係なく『普通』に接してほしい。

 県内の自治体は国の通知に沿って性別表記をなくしてほしい。メディアも自治体に働き掛けてほしい。

 心と体の性が一致しないことで困っている人は一定数いる。性別は個人情報の一つで、デリケートなものだ。身の回りには性別が表記されているものが実は多い。保険証もその一つ。日本は世界に比べて性同一性障害者への対応などが遅れている。

 今回選挙がある自治体でも半数以上は性別表記があるが、少しずつでも前に進むしかない。
 (談)