玉城沖縄知事、岡田沖縄相に辺野古新基地断念を申し入れ「民意は明確に反対」 県庁で初の面談


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岡田直樹沖縄担当相(左)に要望書を手渡す玉城デニー知事=14日、県庁

 玉城デニー知事は14日、就任後初めて沖縄を訪れた岡田直樹沖縄担当相と県庁で面談した。玉城知事は2023年度の沖縄関係予算の確保を求めたほか、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古新基地建設について「民意は明確に反対が示されている」と述べ、計画の断念を申し入れた。

 岡田氏は「要請内容を精査、検討したい。知事や市町村の考えをよく聞きながら、沖縄の発展のために頑張りたい」と述べた。沖縄の基地負担軽減に関して「早く、少しでも改善させていくことは政府の強い意志だ」と述べたが、辺野古移設の問題には言及しなかった。

 玉城知事は要請書を手渡し、新型コロナウイルスの再拡大の抑止、火災で焼失した首里城の復元推進、第32軍司令部壕の保存・公開に向けた支援、沖縄近海での中国軍による危険な軍事訓練の中止申し入れ、尖閣諸島問題への対応―など14項目を要望した。

 岡田氏は「沖縄担当相の役割は沖縄と政府との架け橋だ。予算編成の過程では、覚悟を決めて財政当局と折衝したい」と話した。

 岡田氏は玉城知事との面談に先立ち、糸満市摩文仁の国立戦没者墓苑で献花した。15日は県内各地を視察する。
(梅田正覚)