有名俳優や自衛隊の報道にも触れ「性暴力を生む社会変えよう」那覇でフラワーデモ 男性の参加者も


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通行人に向けて花を手に性暴力の根絶を訴える「フラワーデモin沖縄」の参加者たち=11日、那覇市泉崎の県民広場(提供)

 花を手に性暴力の根絶を訴える「フラワーデモin沖縄」が11日、那覇市泉崎の県民広場で開かれ約20人が参加した。参加者は行き交う通行人や車両に向けてプラカードを掲げ意思表示する「サイレントスタンディング」を行ったほか、スピーチで性被害の経験を共有する人もいた。

 東京と大阪から始まったデモ呼び掛け人の1人で、作家の北原みのりさんも東京から参加した。北原さんは元陸上自衛官五ノ井里奈さんが訓練中の性被害を訴えて調査を求めたことに言及し「セクハラが当たり前のように起きているような組織の中で、声を上げることがずっとできなかった。五ノ井さんに寄り添う人もいなかった。声を上げる恐怖がどれほどのものかというのを突き付けられた」と話した。

 俳優の香川照之さんの性加害報道について発言した女性は「ファンだっただけにものすごくショックだった。被害女性に対して『仕事なんだから』という意見が出てくるのも非常に残念。こういう社会を変えていきたい」と語った。

 男性の参加者からも発言があった。70代の男性は、新聞報道でフラワーデモを知り、思い立って来たとし「(セクハラや性暴力は)女性だけの問題ではない」と参加した理由を語った。初参加の女性は「当事者同士が語れる場がほしい」と述べた。

 フラワーデモは、2019年3月に4件の性暴力事件の無罪判決が相次いだことを機に、全国各地で毎月11日に開催されている。