男子は興南、女子はコザが頂点に 県高校ハンド、3年ぶりの開催 選手権大会


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コザ―浦添 厳しいマークで浦添の攻撃を防ぐコザのメンバーら=18日、八重瀬町具志頭体育館(又吉康秀撮影)

 ハンドボールの第57回県高校選手権大会最終日は18日、八重瀬町具志頭体育館で行われた。コロナ禍で中止が続き3年ぶりの開催で、男子決勝は興南が33―23で那覇西に勝利し、14連覇を果たした。女子はコザが32―19で浦添を圧倒し、中止を挟んで8年ぶり5度目の優勝を飾った。

コザ、圧巻連続10得点 絶妙パス回し隙与えず

 女子決勝は圧巻の連続10得点で大きくリードを広げたコザが最後まで付け入る隙を与えず圧倒した。

 前半5分過ぎ。浦添の攻撃を真正面からことごとくはね返した。中央で構える170センチの宮城愛澄と165センチの小浜葵楽里を軸に、パスの受け際を狙う素早い当たりや隙間を埋める的確なカバリングで封じ、強い圧力でボールを奪った。

 相手コートでは絶妙なパス回しで守備陣形を崩してゴールに迫る。GKから縦パス一本の速攻も決めるなど攻め続けた。無失点で守る間に10点を奪い、完全に主導権を握った。

 後半も気を緩めず。全員が出場し、フィールド14人中13人がシュートを決める層の厚さも見せつけた。右サイドの山城星楽はチーム最多6得点で引っ張った。

 先輩たちが県総体優勝で全国総体出場を果たしたが、惜しくも8強にとどまった。準々決勝のコートに立った小浜は「悔し涙をそばで見た。先輩の思いも一緒に勝ちたいと思った」と有言実行。主将の宮城も「優勝できてめっちゃうれしい。声掛けを大事に守備を堅くできた。先輩に負けないくらい力があると思う」と今回の優勝を大きな自信に、新チームで再び全国を目指す。
 (謝花史哲)

興南、エース対策奏功

興南―那覇西 前半、速攻から得点を決める興南の比嘉優太郎(又吉康秀撮影)

 男子興南が那覇西のエースを抑え込み、持ち味の堅守速攻を繰り出して流れを引き寄せた。序盤は競ったが、前半20分過ぎの6連取で引き離し、後半は10点差に広げて快勝した。

 チームで話し合い、準決勝から選手起用の在り方を変えた。16歳以下ナショナルメンバーに選出された那覇西の石原直弥への対策として、178センチの比嘉優太郎をコートに送った。

 守備が高くなり、比嘉も期待に応えて強度の高い守りを貫いた。浦添中で石原の一つ上の比嘉は「絶対に止めてやる」と自由にさせず、攻撃でも速攻から得点し流れをつくった。主将の洲鎌史成は「優勝はできたけど、まだまだ。守備の連係力をもっとつけないと」と喜びは半分。常勝興南を背負った責任の重さを口にし、チーム強化を誓った。
 (謝花史哲)


【男子】
▽決勝
興南
 33―23(18―14,15―9)
那覇西

【女子】
▽決勝
コザ
 32―19(17―8,15―11)
浦添