【豊見城】豊見城市観光協会がハーリー発祥の地のPRや観光誘致などで活用するため、中国大連に発注していた国際競技認定のドラゴンボート2艇が8月27日、市豊崎の龍船協会倉庫に到着した。同日、関係者が安全祈願をし、進水式をした。乗り心地や加速力を確認するため、県内のドラゴンボート競技者が試乗もした。市の新たな観光資源として期待される。
ドラゴンボートはFRP樹脂製で、全長9メートル、幅1.1メートル、重さ170キロ、12人乗り。観光協会が10年前に購入した全長約13メートルの「スタンダード艇」よりも小型で「スモール艇」と呼ばれる。近年、全国大会が開催されるなど、主流となりつつある型だ。国内のドラゴンボートの多くが中国大連の工場で作られている。
関係者は安全を祈願した後、スロープを使いスモール艇を市豊崎の水路に浮かべた。乗り込んだ競技者はパドルをこいで、感触を確かめた。
試乗を見守った宝ハーリークラブの久場真市監督(72)によると、船体が短い分、浮力が小さくて安定性には欠けるが、スピードに乗るのは早いという。「豊見城は海も川(水路)もあって、ハーリーの練習環境に恵まれている。ハーリー発祥の地として次世代に文化を継承していきたい」と語った。
観光協会は10月から利用体験事業を始め、料金設定などを検討していく。
(照屋大哲)