マイナカード申請で窓口混雑 申請期限の勘違い来庁も 那覇市


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那覇市役所のマイナポイントの申請支援窓口=22日、那覇市泉崎

 マイナンバーカード取得者に最大2万円分のポイントを付与する「マイナポイント第2弾」を巡り、沖縄県那覇市役所の申請支援窓口は混雑が続いている。市によると、カードの申請期限をポイントの申請期限と勘違いして来庁する人が多いことも一因になっているという。

 総務省は、ポイント付与の対象となるマイナンバーカード取得の申請期限を12月末までとし、最大2万円分のポイント申請期限を23年2月末までとしている。カードの申請期限とポイントの申請期限を混同し、窓口に殺到する事態は全国の自治体で起きている。

 那覇市泉崎の市役所1階にはポイント付与の申請支援窓口を設置。委託業者が5人で対応し、パソコン3台で申請手続きを補助している。1日70~80人、多い時は100人以上が利用。長い時は2時間待ちも生じている。大半が高齢者や外国人だという。

 22日に1時間待ちの番号札を受け取った、那覇市首里末吉町の80代夫婦はカード保有者で、ポイントの申請期限を9月末と勘違いしていた。夫婦は「こんなに待ち時間がかかると思わなかった。支所にも申請支援の窓口があればいいが、ないので仕方なくここに来た。今のデジタル技術の浸透についていけず、自分たちではやり方が分からない」と話した。

 那覇市の窓口の担当者は「高齢の方は待ち時間が長いと『大変だからもういい』と諦める人もいる」と話す。

 那覇市の担当者によると、総務省がカード非保有者に申請書を送り、カードの取得の申請自体も増えているという。カードとポイントの申請期限を混同しないよう周知を強化していく考え。

 一方、総務省が「マイナポイント第2弾」のために確保した約1兆4千億円の予算は多額の余剰が生じる見込みで、希望者が想定を下回ったため、9月末としていたカード取得申請の期限を年末まで延長する事態となっている。

(中村万里子)