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国吉きょうだい目指す上位 積極性を前面に、完全燃焼期す 空手道組手男女<国体3年越しの夢舞台>3


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 栃木国体の空手道組手に国吉涼花(りのか)=沖尚高2年、展空(ひらく)=大正大1年、拳優会=きょうだいが、そろって初出場する。

 2005年のおかやま国体では、2人の父・洋一郎さんが、弟の航さん、妹の千賀さんと共に出場しており、世代を超えたきょうだい出場が実現した。

【左から】国体に向けて練習に励む大正大1年の国吉展空=21日、東京都の大正大(本人提供)、身長や手足の長さを生かした攻めで勝利を誓う沖縄尚学高2年の国吉涼花=21日、那覇市の沖縄尚学中体育館

 170センチと長身の涼花は手足の長さを武器に挑む。「出場できることに感謝したい。自分の力がどれだけ通用するか、わくわくする気持ちと高校生代表としての緊張感もある。思い切り楽しんで自分らしく戦いたい」と気持ちを高ぶらせている。「上段突きでプレッシャーを与えながら先に攻めたい。どんな場面でも冷静に、最後は完全燃焼できるようにしたい」と力を出し切ることを誓う。「まずは1回戦突破を目指す。ベスト8以上が最終目標」と力を込めた。

 身長178センチ、兄の展空は「相手を崩しにいって、中途半端な姿勢や、あせって手を出してきた時に前で捉えることで『出鼻』を捉えていくことが得意」と先手必勝を狙う。「相手の動きを見過ぎる余り、自分の動きが止まってしまう場合がある。大きな体が逆に狙われやすい、ただの的にならないように動き続けたい」と積極性を大事にする。「国吉家を背負って名に恥じないよう、自信と緊張感を持って勝ち上がりたい」と4強入りを掲げた。

 2人の叔父で沖縄尚学空手部で指導に当たる国吉真太郎さんは涼花について「前突き、上段蹴りは最近切れ味が増している」と評価する。同じく高校時代に指導した展空には「ワンツーが得意でほかの選手とは異なるタイミングで攻めるタイプ。それが出せれば面白い試合ができる。いろんなことを試してほしい」と激励した。

(大城三太)