基地から派生する環境問題を取材 米ジャーナリスト「沖縄の現状を伝えたい」長編ドキュメンタリー番組制作へ


社会
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米軍キャンプ・シュワブゲート前で一緒に座り込み活動に参加し、市民らの話を聞くアビー・マーティンさん(中央)=3日、名護市辺野古

 【辺野古問題取材班】米国の外交政策などに焦点を当てた報道を続けるジャーナリストのアビー・マーティンさんとプロデューサーのマイク・プリスナ―さんは、米軍基地に派生する環境問題などをテーマにした長編ドキュメンタリーの制作に取り組んでいる。2日から県内で取材を開始し、6日まで滞在する予定。マーティンさんは「米軍基地がもたらす環境破壊は許しがたい。沖縄の現状を伝えたい」と話している。

 2人はこれまでアラスカ、ハワイ、グアムなどを訪ね、基地が環境にもたらす影響を記録してきた。今回の来沖では、有機フッ素化合物(PFAS)や普天間飛行場の辺野古移設問題のほか沖縄戦の歴史など、有識者、地域住民、政治家にインタビューをする。

 3日には新基地建設が進む名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前を訪れ、座り込み活動や海上の様子などを取材した。長年抗議が続くも基地建設が進む現状に、マーティンさんは「米国は日本政府を使って植民地主義的行為をしている。(沖縄の現状を)米市民からも米政府に訴えなければならない」と指摘した。(長嶺晃太朗)