初の130キロ級「最低限できた」レスリング、志喜屋が準優勝 とちぎ国体


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成年男子グレコローマンスタイル130キロ級決勝 組手争いを仕掛ける志喜屋正明(左)=5日、足利市のFUKAI SQUARE GARDEN足利(謝花史哲撮影)

 【栃木国体取材班】第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」第5日は5日、栃木県など各地で行われ、レスリングの成年男子グレコローマンスタイル130キロ級で沖縄代表の志喜屋正明(自衛隊体育学校)が準優勝した。準決勝を突破し、決勝は奥村(滋賀)にテクニカルフォール負けを喫した。県出身で佐賀代表で出場した仲里優力(北部農林高―日体大出、佐賀県スポーツ協会)は97キロ級で優勝を飾った。新潟代表で出場した72キロ級の島袋慶生(浦添工高―日体大出、月ヶ岡特別支援学校教)は3位だった。

 3年前の茨城国体で成年男子グレコローマンスタイル97キロ級を制した志喜屋正明(自衛隊体育学校)が、初めて挑んだ130キロ級で底力を発揮し、準優勝をつかみ取った。久しぶりの実戦に沖縄代表として戻り、またひと味違う「特別な思いが出る」という国体で結果を残し「最低限のことはできたかな」と胸をなで下ろした。

 決勝は体重が約30キロ上回る奥村(滋賀)。勢いのある大学生だ。本来97キロ級の志喜屋にとって厳しい相手だが、接戦に持ち込み、残り2分強で投げを仕掛けた。「判断は間違っていなかった」。ただ場外間際の踏ん張りでわずかなずれが生まれ、相手有利な体勢で崩れてしまった。

 判定は相手にポイントがつき万事休す。「あの時間帯で取られると厳しい。体重と若さの勢いを止められなかった」。それでも約1年半ぶりの公式戦は「伸び伸び楽しくできた」と今後への弾みになったよう。

 しかし本来の階級である97キロ級は群雄割拠の状態。県勢の鶴田峻大に加え、若手の仲里優力が台頭してきた。「沖縄勢で盛り上がっている」ことに喜びつつ「高校からこの階級でやってきた。プライドもある」と譲れない。けがからの完全復帰を図り、さらなる強化を誓った。
 (謝花史哲)


(FUKAI SQUARE GARDEN 足利)

▽成年男子グレコローマンスタイル130キロ級準決勝

志喜屋正明(自衛隊) 2―1 宮内勇真(静岡・神奈川大)

▽同決勝

奥村総太(滋賀・拓大) Tフォール4分53秒 志喜屋正明(自衛隊)