自転車「足のバランス」配分はまり記録つながる 予選突破ならずも沖縄最速を更新 団体追い抜き とちぎ国体


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男子 4キロ団体追い抜き予選 力走する(左から)比嘉祐貴、玉城翔太、神谷佳辰、國吉優希=5日、宇都宮市の宇都宮競輪場(小川昌宏撮影)

 【栃木国体取材班】第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」第5日は5日、栃木県など各地で行われ、自転車トラックは少年男子スプリント予選で謝花勇哉(沖縄工高)が11秒395で6位に入り、決勝1回戦へ。男子4キロ団体追い抜きで沖縄は県記録となる4分28秒201で13位だった。

 4キロ団体追い抜きで沖縄(比嘉祐貴、玉城翔太、國吉優希、神谷佳辰)は県最速記録を更新した。予選突破はならなかったが、従来の県記録を約5秒上回る4分28秒2をたたき出した。

 2組ずつの競争で、相手は地元の栃木。スタートラインにつくだけで拍手喝采の雰囲気に気後れした國吉は序盤、緊張からペダルに力が入り過ぎた。予定よりペースが上がり、後半の失速が懸念されたが、崩れることなく走り抜いた。新城直明監督は「焦ることなく、よく我慢して走ってくれた」と振り返った。

 団体追い抜きは4人が縦に並んで走り、風の抵抗で消耗する先頭を交代しながら4キロを走ってタイムを競う。瞬発力があってトラック競技を得意とする國吉が序盤に先頭で引っ張って加速。持久力があり長距離種目を中心に取り組む比嘉、玉城らが維持した。絶妙な配分の「足のバランス」(國吉)がはまり、県記録につながった。

 来年の国民スポーツ大会では4分10秒台を狙う。高校生の神谷も伸びしろが大きい。顔をそろえて練習する機会を増やし、さらに連係を強化する考えだ。國吉は「(来年に向けた戦いは)今日からスタートしている」と闘志を燃やした。
 (明真南斗)