宮本、他の追随許さず 重量挙げ81キロ級優勝 スナッチ、トータル難なく大会記録更新 とちぎ国体


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 【栃木国体取材班】第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」第7日は7日、栃木県各地で行われ、沖縄代表は重量挙げの成年男子81キロ級で宮本昌典(東京国際大職)が大会新となるスナッチ148キロ、トータル328キロで優勝した。ジャークは180キロで3種目全てで1位を飾った。同109キロ級の屋良一郎(県協会)は4位だった。ゴルフの成年男子個人は宮里海翔(東北福祉大)が通算4アンダーの140にまとめ3位に入った。団体で沖縄(宮里、新城ディラン唯人=東北福祉大、仲里健人=大阪学院大)はチーム合計435で2位となった。ボウリングの少年男子は座波政斗(首里東高)が7位、下地良尚(石嶺中)と組んだ団体で8位入賞を果たした。陸上の少年女子A砲丸投げで友利晟弓(那覇西高)が8位に入った。ハンドボールの少年男子、成年女子はいずれも初戦となった2回戦を突破し、8強入りした。軟式野球の成年男子は1回戦を勝ち抜いた。


「盛り上げたかった」圧巻パフォーマンス
 

重量挙げ成年男子81キロ級のスナッチ最終3回目で、148キロを挙げる宮本昌典=7日、栃木県の小山市立体育館

 余裕を感じさせる試技だった。重量挙げ成年男子81キロ級の宮本昌典(東京国際大職)がスナッチとトータルで大会記録を更新し、栄冠を手にした。足を痛めたままの出場だったが、1度も失敗せず最後まで他の追随を許さなかった。

 スナッチ最終3回目。宮本は当初、146キロを挙げる予定だった。だが自身の順番が回ってきた段階で、大会記録を1キロ上回る148キロまで重量を増やして挑んだ。「会場を盛り上げたかった」。難なく成功させると、「大会新記録です」とのアナウンスが流れた。宮本の意図通り会場は盛り上がり、大きな拍手が送られた。

 本調子ではなかった。今国体に向けての練習中、右足のももを痛めていた。11月には世界選手権を控えており、あまり無理はできない。その状況の中で大会記録を更新。圧巻のパフォーマンスだった。

 終了後、宮本は県代表として出場したことに触れ「重量挙げは点数が一番稼げる競技だ。自分が稼がないといけないという思いがあった。優勝できて率直にうれしい」と喜んだ。

(砂川博範)